より率直なフィードバックを得るには何と言ってテストを始めるか?

Karah Salaets

KarahはLiquidHubのシニアデザインリサーチャーです。

この記事はUX Movementからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

The Line to Say in Usability Testing to Get Honest Feedback

ユーザビリティテストでは、リサーチャーがディスカッションガイドを使用して、参加者を導きたい方向へ会話を誘導します。これらのガイドは、台本のようには使用されるわけではなく、セッションを軌道に乗せるのに役立つガードレールのようなものです。

台本のように扱う部分があるとすれば、それは導入文です。一般的な導入文はたとえばこのようなものです。

オープンで正直なフィードバックをお願いします。これは私がデザインしたものではないので、お世辞や遠慮の必要はありません。何を言われても私が傷つくということはありませんのでご安心ください。

これは、私がデザインのリサーチャーになって以来、テストの度に読んできた文章です。しかしデザインへの関与を切り離すことは、それが本当であるか否かにかかわらず、参加者のオープンで正直なフィードバックを得るのに最善の方法なのでしょうか?

この問いに対して私はリサーチをしてみることにしました。

問題はなにか

ユーザビリティテストの開始時には、参加者が率直な批判をするように促すために、多くの仕掛けが必要です。ほとんどの人にとって、フィードバックをするという行為は、たとえ被験者最高のコンディションだとしても不快なものですし、それが初対面の人相手ならばなおさらです。しかし、そういった真実は、私のクライアントのプロジェクトの成功に不可欠です。

彼らは、すべてがうまく行っているという確認のためにお金を払っているわけはありません。彼らは、プロジェクトにリソースを投入する前に、ヒューマンエラーを見て、何がうまくいっていないかについての本当の意見を聞きたいのです。しかし、マジックミラーなどが整備されているようなしっかりとした実験室の環境では、他人に喜んでもらおうとする人間の本性が刺激されてしまうのです。

私の経験では一般的な台本のままだと、オープンさと正直さを引き出すことはできません。ですが、実際の人間がこのデザインに対して時間とエネルギーを注ぎ込んでいることを参加者に思い出させると、私たちが本気で彼らの反応を見たいということを伝えることができます。

それでも参加者はまだ率直に話すのをためらい、しばしば自分の意見を当たり障りなく聞こえさせるために前置きを多用します(例:「これは私だけかもしれないけど...」など)。これは、デザイン上の問題がユーザーに与える影響を不明瞭にし、あまり有益なフィードバックにつながりません。

実験

この実験は、私がデザインしたInVisionプロトタイプのユーザビリティテストを10人の参加者を対象に行ったものです。クライアントは新しい台本のバリエーションを承認してくれました。セッションは自社LiquidHubのスタジオ内ユーザビリティラボで1時間ずつ行い、観察室にはクライアントは連れてきませんでした。

いくつかのパターンを試す

まず、導入文のパターンをいくつか試してみました。もし成功すれば、この新しい文章は、参加者に反感を買うことを恐れずに率直なフィードバックを促すことができます。

うまくいかなかったパターンはこちらです。

私が設計したプロトタイプを見てみましょう。アイデアを思いつくために時間とエネルギーを費やしていますが、最高のバージョンにするためにあなたのフィードバックが必要です。

この台詞は、私の仕事を手伝ってくれるようにと参加者に不当な圧力をかけたので、効果がありませんでした。また、自分が唯一のデザイナーであることを示すことで、敵対的なトーンを演出してしまいました(あなたの意見 VS 私の考え、といったような)。

うまくいったパターンはこちらです。

このプロトタイプをできる限り改善し、クライアントの手助けをすることが私の仕事です。すでにいくつかのアイデアがあり、ブレインストーミングしたアイデアは賛否問わずすべてのデザインに取り入れてあります。あなたにはその中でもどのアイデアが良いか、そしてどのアイデアがダメなのか判断する手助けをしてもらい、私たちが思いつかなかった新しいアイデアを考え出して欲しいのです。

新しい導入文が効果的だった理由

この新しい導入文によって、テスト全体に対する参加者のアプローチが変わったことを学びました。この文によって、参加者は反射的にそこにあるデザインに反応するのではなく、問題解決の考え方を取り入れ、あたかもデザインパートナーのように行動するようになりました。

参加者は自分が関心のある分野に向けて議論を導くことで以前よりも楽に過ごすことができ、その結果、こちらの用意したガイドから外れる余談も増えました。これらの余談はとてもインサイトに溢れていました。

人々が自分の意見に自信を持つようになったことも効果的でした。彼らは、自分の意見を述べることが、人を批判することではなく、助けになることだと認識したのです。

鏡の後ろに観察者がいるかもしれないことを完全に忘れさせたわけですが、我々の期待に応えるための明確な目的と理解を彼らに与え、それが人間の本能を利用して人々を喜ばせ、プロジェクトに利益をもたらしたのです。

まとめ

私の実験の結果、他にも受け入れられているユーザビリティテストの「ルール」を試してみたくなりました。たとえば、実験室では、被験者に余計な肯定感を与えないように、中立的で慎重な人格を持つように指示されます。

もしその規則を破ったらどうなるでしょうか? 私たちが警告されているようにこれを「証人を先導し」するのでしょうか、それとも私たちが信頼関係を築くのに役立つでしょうか? オープンで正直なフィードバックを得るために、参加者の心の壁をより早く壊すために、他に何ができるでしょう?

この実験には仲間のリサーチャーやデザイナーにも参加してもらいたいと思います。ユーザーとクライアントの目標のサービスに関して実験が行われる限り、繰り返し、検証、テストを行うために独自のプロセスに従う必要があります。

結局、私たちはプロセス改善の専門家です。私たちが私たちの方法を内向きに変えなければ、私たちは進化する機会を逃すことになるのです。


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