Excelで数値データを管理していると、小数部分を持つ数値を扱う場面が出てくることがあります。そのまま管理作業をすすめると、データ活用や集計の際に小数点以下の数値を煩わしく感じることになるでしょう。
数値の任意の桁を四捨五入し、表記を揃えて管理したいときに役に立つ関数が「ROUND関数」です。今回は、ROUND関数の意味や使い方、注意点をまとめてご紹介します。
ROUND関数とは
ROUNDとは、「端数のない」という意味の「round」を語源に持ちます。
ExcelにおいてROUND関数とは、「指定したセルに入力されている数値を任意の桁数で四捨五入する」関数です。
式は、「=ROUND(セル,桁数)」です。「セル」には「四捨五入をする数値が入っているセル」、「桁数」には「四捨五入をする桁数」を指定します。
ROUND関数の使い方
ROUND関数の「桁数」の設定について、注意点が2つあります。それぞれ例を用いながら詳しくご紹介します。
1. 四捨五入する桁数を指定するときの注意点
ROUND関数で桁数に指定できる数値は、「正の数値」、「負の数値」、「0」の3つです。
正の数値:小数部分を四捨五入
桁数に正の数値を指定すると、小数部分の任意の桁を四捨五入の対象とします。
「456.789」の小数点以下第1位に四捨五入する場合、桁数に「1」を入力します。結果は「456.8」となります。
負の数値:任意の整数部分を四捨五入
桁数に負の数値を指定すると、任意の整数部分を四捨五入の対象とします。
「456.789」を100の位に四捨五入する場合、桁数に「‐2」を入力します。結果は「500」となります。
0:整数にする
桁数に0を指定すると、1の位を四捨五入の対象とします。つまり、対象の数値を整数にします。
「456.789」を四捨五入して整数にする場合、桁数に「0」を入力します。結果は「457」となります。
2. マイナスの数値を四捨五入する
ROUND関数で四捨五入を適用する対象がマイナスの数値である場合は、注意が必要になります。
対象の数値が「−1.5」、つまり「=ROUND(−1.5,0)」という式の場合は、返される値は「−2」になります。
ROUND関数は、プラス・マイナスの符号に関わらず「絶対値」で四捨五入した値を返す特性を持つためです。
マイナスの数値にROUND関数を適用する場合は、「四捨五入する値が5以上だと0から離れる」「絶対値の大きい方向へ値を返す」と覚えておきましょう。
まとめ
ROUND関数は任意の桁で四捨五入をする関数ですが、任意の桁で切り上げる「ROUNDUP関数」や特定の数値を任意の桁数で切り捨てる「ROUNDOWN関数」も存在します。
エクセルで指定した桁数を切り上げるROUNDUP関数の使い方|UX MILK
エクセルで指定した桁数を切り捨てるROUNDDOWN関数の使い方|UX MILK