「このアイデアはキ・キ・キ・キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!」
と、トイレにこもっていたあなたは革命的なアイデアをひらめきます。このアイデアを形にして世の中に出せば、世の中がガラッと変わる未来が見えると、あなたは興奮にふるえています。しかしながら、リーンスタートアップの思想を学んでいるあなたは、きっとこう思うでしょう。
「冷静になろう。このアイデアは思い込みかもしれないから、しっかり検証する必要があるぞ。」
早速、Javelin boardを引っ張り出してきて、「誰の」「どんな課題を」「どうやって解決する」かを書き出し、そのアイデアの前提となっている「仮説」を書き出します。そして、アイデアにとって最も重要となる「仮説」のあたり付けも完了します。
「よし、この「仮説」を検証するために、顧客と対話しに外に出るぞ…あ、めんどくせぇ」
こう思ってしまったあなたは、「このアイデアは既に誰かが実践してるだろう」「きっと、ニーズもないだろうしな」などと、なんだかんだ理由をつけて、アイデアを闇に葬ってしまいました。
この話を読んで、背中に嫌な汗が流れた方はいませんか? 僕はたっぷり流れました。
当然、顧客との対話を面倒くさがるなんてご法度です。ただ、いつも顧客との対話をしたがるほど、僕は外交的ではないのです。
正直なところ、心理的ストレスが半端ないとさえ思ってしまいます。そんな僕が、リーンスタートアップの思想にのっとって、自分の心理的なストレスを減らしつつ、いかにしてアイデアを検証するかを考えた末、一つの方法に行き着きました。
ランサーズで仕事を発注する
そうです、クラウドソーシングの力を使うのです。
例えば、素晴らしいアイデアが「会社をずる休みしたい人が、言い訳を考えるのが大変だという課題に対して、ずる休みする言い訳を自動生成してくれるサービス」とし、その検証すべき仮説が「言い訳を考えるのが、本当に大変なのか」だとします。
そして、ランサーズで発注するアンケートのタイトルを「社会人向け、ずる休みをしたい人に向けたアンケート」とし、質問の内容を「今まで、会社をずる休みをしたことはありますか?」「どういった言い訳を使って、ずる休みをしましたか?」「ずる休みの言い訳を考えるのは大変ですか?」とします。
それを1件5円で発注し、60名の方に答えてもらうようにします。そうすると、300円で、アンケートの回答が集まり、自分のアイデアが「あり」か「なし」かがわかります。
この方法の難点
ランサーズを使っている人というクラスタに絞られる
当然、どんな手段で顧客と対話をしても、クラスタは縛られます。しかしながら、自分のアイデアのターゲットユーザーがランサーズにいなさそうだと感じるなら、無理して使う必要はないです。
対話から生まれる新しい発想がない
こちらが用意した質問に回答してもらうので、それ以上のことは当然わかりません。もちろん質問を工夫して、それっぽい答えを書いてもらえることはあります。 ただ、その答えを深堀することもできないですし、自分が予想もしていなかったような視点が得られることはあまり期待できません。
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アイデアの検証において、やはり顧客との対話ほど良い方法はありません。
ただ、人と会うのが億劫、さくっと簡単に検証したい、という時には検討してみてもいい方法かもしれません。