パーソナライズされたUIと直感性がどうUXを改善するのか

Stephen Moyers

Stephen Moyersはオンラインマーケティング担当者、デザイナー、テクノロジーに精通したブロガーです。 彼はロサンゼルスに拠点を置くSPINX Digital Agencyと提携しています。

この記事はSpeckyboy Design Magazineからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

How Empathy & Personalized Interfaces Can Help Improve UX (2018-01-18)

Webデザインのトレンドは急速に変化します。しかし、デザインコンセプトの中には、時代を超えて効果が実証されているものもあります。その中の2つが、パーソナライズと直感性です。これらは現在のWebデザインにおいて、素晴らしいユーザー体験を作るために欠かすことができません。

最近の進歩のおかげで、ユーザーの利益のためにこれらのデザインコンセプトを活用することはより簡単になりました。そして、これらのコンセプトを効果的に使うためには、デザイナーはユーザーに共感する必要があります。

共感がUXを改善する

素晴らしいUXを作るためには、必ず異なるアプローチが必要になります。ユーザーに対する共感を持たない限り、彼らがサイトを訪れたとき何を探しているのか理解することは難しいでしょう。必要なのは、ユーザーを誠実に誘導し、彼らの要求を理解することです。そのためには、ユーザーのことを念頭に置き、彼らのさまざまな態度を観察して、魅力的なソリューションを提供しましょう。

ユーザーにうまく共感できない人は、自分自身からちょっと離れて考えてみましょう。あなたの母親がサイトを訪れたとしたら、どのように感じるでしょうか? 大学生の従兄弟の感じ方とはどのように違うでしょうか? ここでは、母親と従兄弟のどちらを選ぶのかが重要です。あなたがサイトで話しかける相手は誰ですか? サイト利用者のデモグラフィクスを理解して、サイトの閲覧者のことをより詳しく知りましょう。そして、彼らのニーズに対応する最適な方法を見つけてください。同時に、彼らにとって魅力的な、結果に繋がるソリューションに注目しましょう。

現代のビジネスでは、たくさんのデータを簡単に得られます。そのため、サイトのターゲット層を理解するのは難しくないでしょう。また、この情報は消費者の興味を引くために活用できます。自分がターゲットに該当するブランドを見るのは嬉しいものなので、消費者も興味を持ってくれるでしょう。

興味を引くためには、ブランドの第一印象を固め、ブランドに価値があり信頼できることを、できるだけ早く消費者に認めさせる必要があります。消費者についての知識を深めて、より簡単なUXを実践しようとすれば、消費者もそれに気づくはずです。それらができていなければ、消費者はどこか別の場所に目が移り、競合が提供しているものを注目してしまうでしょう。

現代の事業戦略の多くは、閲覧者や会員情報から収集されたデータを用いて、ブランドに関心を集め、消費者と繋がるための新しい戦略を生み出しています。

データは現代の世界を動かしています。デザイナーにとって、データから得られたインサイトを活用して消費者の利益を生み出すことは非常に重要です。これはビジネス全体の目標に直結します。データを分析することで、消費者が買い物においてもっとも関心があるものや、コンテンツの中でもっとも楽しんでいるもの、エンゲージメントしている時間について理解することができます。

企業は、これらのデータのトレンドを活用して、消費者にとってより良いサービスや商品を提供することができます。同時にこれらのインサイトは、Webデザイナーがオンラインの消費者に向けてより良いユーザー体験を作成するのにも役立ちます。

直感的なWebデザイン

Webサイトを訪れたとき、素早く簡単にサイトを操作して必要なものを見つけることができたら、全体としてより良い体験だったと言えるでしょう。消費者がサイトで見たいものをWebデザイナーが想像することで、より直感的なユーザー体験を考えることができます。ユーザーがどのようにサイトと関わりたいのかを予測し、機能性とユーザビリティを念頭に置いてデザインをしましょう。

消費者について知り、彼らがブランドと関わる目的と理由について理解しなければ、直感的なデザインは生まれません。直感的なデザインにとっては、消費者のプロファイリングや理想的な消費者像を定義するためのコンセプトが非常に重要です。

事業の種類や典型的な消費者像、企業全体の風土や理念に応じて、求められるWebサイトのデザインは大きく異なるでしょう。効果的で直感的なデザインへの第1歩は、消費者を理解する時間を取ることです。

検索エンジンではなく、ユーザーのためにデザインする

誰をターゲットにするのかわかったら、彼らのために価値を確立すべきです。つまり、マーケットにおける立ち位置を明らかにして、自分のブランドと競合他社を差別化するものは何か、消費者に示すことが必要になります。

これはWebデザインにとっても重要です。型にはまったテンプレートをWebサイトに使っている企業は無数に存在します。そのようなWebサイトは、検索結果の順位を改善するために、キーワードを詰め込んだ凡庸なコンテンツでいっぱいです。現代のWebデザイナーは、実際のユーザーではなく検索エンジンボットのためにデザインするという罠にはまらないことが不可欠です。

GoogleやBingのような大手の検索エンジンは、検索結果のアルゴリズムを定期的に更新しています。その目的は、検索結果ページのトップを争うすべてのブランドにとって、より平等な環境を創出することです。よって、検索エンジンのルールをブランドにとって有利に活用する新しい方法を見つけなければなりません。

以前は、検索結果で1位を獲得できるかどうかは、Webページをクロールして価値を判断するボットにとって読みやすいサイトを作る、デザイナーの能力に依存していました。 今では、ほとんどの検索エンジンは、人間のブラウジングに最適化されたサイトを優先し、1位を獲得するためにキーワードを詰めこむような巧妙な手法を使うサイトにペナルティを課しています。

誰がサイトを訪れるのか、何を見つけようとしているのか、どのようなコンテンツを楽しんでいるのかを考えましょう。そのためには、ちょっとしたテストが必要になることが多いです。消費者のプロフィールを慎重に定義しましょう。そして、彼らがオンライン上のどこで時間を費やしているのか、どのソーシャルメディアネットワークを使用しているのか、どのようにコンテンツを消費するのを好むのか、どのような種類のコンテンツをシェアする傾向があるのかなどを判断してください。

関心を引きたい消費者の種類がわかれば、そのような消費者に素晴らしい体験を提供するWebサイトをデザインするのは一層簡単になります。

パーソナライズがより直感的なデザインを作る

直感的なデザインの目的は、さまざまな顧客に素晴らしい体験を提供することです。そして、パーソナライズの目的は、直感的デザインの能力を拡張し、個々のユーザーの嗜好に合わせて、機能やコンテンツを生み出すことです。

メールクライアント、ソーシャルメディアプラットフォーム、請求書発行Webサイト、ECサイトなどの多くのサービスは、ユーザーに多彩なカスタマイズのオプションを提供しています。 ユーザーは自分の好きなように体験を調整し、自分にとってもっとも魅力的なコンテンツと情報だけを見ることができます。

たとえばAmazonでは、過去の購買やブラウジングに基づいて、個人に合わせたおすすめが提供されます。

カスタマイズ vs. パーソナライズ

多くのユーザーにとって、カスタマイズは楽しいものです。しかし最終的には、パーソナライズのほうがより大きな効果を発揮します。ユーザーの中には、自分自身で体験のカスタマイズを行いたくない人もいるかもしれませんし、そのオプションが利用できることに気づいていない人もいるかもしれません。これはデザイナーの落ち度であり、カスタマイズできることを見つけられなかったユーザーの責任ではありません。

パーソナライズされた体験を作成するためにユーザーのデータを活用すれば、ユーザーに注意を払っていて、素晴らしい体験をしてもらいたいという思いが伝わります。

たとえば、AndroidのBBCニュースアプリでは、ユーザーは好みのニューストピックを選択し、アプリの「マイニュース(My News)」のセクションから素早くアクセスすることができます。

現代のほとんどの消費者は、知らず知らずのうちに、高度にパーソナライズされたデザインと定期的に関わっています。 言うまでもなく、Googleアカウントに定期的にログインしてメールを閲覧し、Webを閲覧し、請求書を払い、購買するとき、ユーザーはエンドユーザーライセンス契約の一環として、Googleがユーザーデータを集めることに同意しています。

Googleはデータを収集して、ユーザーの習慣や、魅力的だと思うWebの項目を判断します。その結果、さまざまなWebサイト上で自分の興味に共鳴する広告が表示されていることに気づくでしょう。または、過去に購入、検索した製品やサービスと直接関係するものが表示されているかもしれません。

パーソナライズされたデータが最高のUXを作る

結局のところ、消費者は、自分のユーザーデータが広告ビジネスにとって貴重な商品であるという事実を受け入れなければなりません。 ユーザーは企業にこのデータを提供することで、最終的にはそれらの企業とより有意義で魅力的な体験を始められるでしょう。

これを達成するために、データは決定的に重要な要素です。しかし、同様にしっかりとしたデザインもまた大切です。ユーザーがサイトで過ごす時間を楽しめなければ、ユーザーリサーチにどれだけ時間と費用を費やしても意味がありません。

Webデザインにおける秀逸なユーザー体験とは、芸術性と機能性が組み合わさったものであるはずです。すべてのインターネットユーザーがユニークで細かく調整された体験を味わえる世界に、私たちは近づいています。Webデザイナーは、自身のWebサイトという小さなスケールから、そのような世界を実現させる努力をすべきです。直感的でパーソナライズされたデザインは、いつまでも優れた体験を生み出し続けるでしょう。