効果的なUXライティングのための16のルール

Nick Babich

Nickはロシアのセントピーターズバーグ出身のソフトウェアデベロッパー/ブロガーです。彼による他の記事はこちらをご参照ください。

この記事はNick Babichからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

16 Rules of Effective UX Writing (2018-06-26)

UXライティングとは、プロダクトとユーザー間のインタラクションを支援し、プロダクト内のユーザーを導くUIのコピーライティングのことを指します。UIのコピーには、ボタンやメニューラベル、エラーメッセージ、セキュリティの注意喚起、利用規約、その他のプロダクト使用に関する指示などが含まれます。

UXライティングの主な目的は、ユーザーとデジタルプロダクトのコミュニケーションを解決することです。この記事では、効果的なUXライティングに関する実践的なヒントを提供します。

※編注:当記事はあくまで英語におけるUXライティングについての紹介になります。

なぜUIのテキストをいじることがデザインプロセスにおいて重要なのか

多くの場合、プロダクトの開発者は、UIのテキストをプロダクトのドキュメント化の段階に属するものと考えています。「まず、プロダクトをデザインし、その後にUIコピーを書く人材を雇いましょう」といった具合です。このような想定でいると、プロダクト開発プロセスの後半段階まで重要なUIの問題に気づけないので、多くの弊害を引き起こします。そのため、UIテキストはプロセスの中でもっと早い段階で書かれていないといけないのです。

テキストの問題は、デザインの問題の中で起こるから早めに解決するほうが良い

UXライターは、ソフトウェアの開発者やデザイナーと共同してUIテキストを書く必要があります。この行動の一環として、彼らはプロダクトチームにどんな意思決定でこのデザインになったのか、説明を求めることがあります。その際、チーム側でもしデザインの説明に困ってしまうことがあれば、それはコピーではなく、デザインを改善する必要があるということになります。

UIテキストを書くときのコツ

UIデザインの一部であるUIコピーは、芸術と科学の両側面を持ちます。UIテキストの普遍的なルールを作ることは難しい一方で、より良いUXを創り出すのに役立ついくつかの基本的なルールを見出すことは可能です。

1. 文言は簡潔にする

簡潔とは、「制限」という意味ではなく、より「効率よく伝える」という意味に近いです。意味を失わずに、できる限り少ないの文字を使いましょう。簡潔に書く場合、スクリーンのすべての文字が役割を持つようにします。Mark Twain氏のアドバイスに従うとよいでしょう。

「ライティングは簡単です。間違った言葉を取り除いていけばいいだけなのですから。」

悪い例
You must log in before you can write a comment
コメントを書くためにはログインしなければなりません

良い例
Log in to comment
ログインしてコメントする

2. 長い文章や段落を避ける

プロダクトを使うとき、ユーザーはUI自体に没頭しているわけではなく、タスクに没頭しています。結果として、ユーザーはUIテキストを読まず、流し読みします。流し読みしやすいように短いライティングを心がけましょう。より短い文章や段落にまとめましょう。もっとも重要な内容を先頭に持ってきて、あとはなるべく切り捨てましょう。

短く書いたあとにそれをさらに半分にしましょう

3. 二重否定は避ける

二重否定は、認知不可を増加させます。ユーザーはメッセージを読み解くのに余分な時間を費やします。

悪い例:
I do not want to unsubscribe
私は定期購読解除をしないことをしたくありません。

4. 目的格からはじめる

もし文章が目的とそれを達成するためのアクションを示しているなら、文章は目的から始めましょう。

悪い例
Tap on item to see it's properties
アイテムをタップしてこのプロパティを確認する

良い例
To see item's properties, tap on it
アイテムのプロパティを確認するには、タップしてください

5. できる限り具体的な動詞を使う

普遍的な動詞(「設定」や「管理」など)よりも具体的な動詞(「接続」や「保存」など)のほうがユーザーにとって、より意味があります。

6. 一貫性を持たせる

一貫性がないと混乱を巻き起こします。典型的な例の一つに、別のUIで同義語を使ってしまうことがあります。例えばあるプロセスのUIを「スケジュールする」と呼ぶことにしたのなら、ほかのUIでは「ブッキングする」とは呼ばないようにするなどです。

その他のよくある罠は、代名詞や所有格です。同じフレーズ内での代名詞は統一しましょう。

悪い例
Change your preferences in My Account
私のアカウント(マイアカウント)であなたの設定を変更する

良い例
Change your preferences in Your Account
あなたのアカウントページであなたの設定を変更する

7. 専門用語や隠語は避ける

効果的なUXライティングにおいてもっとも重要な点は、明快さとシンプルさです。そのためには技術的な単語は避け、代わりにわかりやすく親しみのある単語や文章を使いましょう。特にエラーメッセージでの専門用語の使用は避けましょう。

悪い例
System error (code #2234): An authentication error has occurred
システムエラー(コード#2234):認証エラーが起きました

良い例
Sign-in error: You entered an incorrect password
サインインエラー:入力されたパスワードが間違っています

8. 現在形を使う

アクションを説明するときには未来形は避けましょう。

悪い例
Video has been downloaded
動画がダウンロードされていました

良い例
Video downloaded
動画がダウンロードされました

9. 能動的に書く

受動的なライティングはユーザーを退屈させます。下記の文章を比較してみてください。

悪い例
The Search button should be clicked when you are ready to search for an item.
検索したいものがあれば、検索ボタンはクリックされます。

良い例
Click the Search button to search for an article.
検索ボタンをクリックして記事を検索。

10. 数字を使う

文字で表すより数字を使いましょう。

悪い例
You have two missed calls
着信が二件あります

良い例
You have 2 missed calls
着信が2件あります

11. 情報を一度に全部出さない

場合によっては、追加の情報や補足をユーザーに提供すると便利な場合もあります。しかし、多くの場合そのような詳細情報を早く提示しすぎています。

多すぎる情報は、ユーザーを圧倒させてしまいます。そのため、詳細は必要なタイミングに必要な分だけ、段階的に開示していきましょう。もっとも簡単な形は「詳しくはこちら」等のリンクを用いることです。

Evernoteはプロダクトを使うメリットについて、段階的な開示を行っています

これは特に画面領域の限られたモバイルUIで本領を発揮します。

12. 挙動をきちんと区別する

ユーザーは驚くことが嫌いです。期待していたことと別のことが起こるのを好みません。要素を見たとき、一目で何が起こるかを把握する必要があります。

そのオブジェクトが何をするかをきちんと区別し、明確なラベルを選択しましょう。

ボタンやその他のオブジェクトのラベリングをする際は、「OK」や「送信」などではなく、「接続」「送信」「購読」などの行動動詞を使うべきです。

13. ユーモアには気をつける

多くのデザイナーは、ユーモアをUIに取り入れることでより人間的になるといいます。しかし、UIのほかのコンポーネントと同様に、ユーモア自体もきちんとデザインする必要があります。

ユーザーはあなたのUIのテキストを何度も読む可能性が高く、最初は賢く思われるような文章も、時がたつにつれてイライラさせてしまうかもしれません(特にエラーメッセージにユーモアを用いた場合)また、ある文化のユーモアが必ずしもほかの文化に通用するとは限らないことを覚えておきましょう。

14. ユーザーの環境に合わせた言語を使う

デスクトップアプリで使用する用語は、必ずしもモバイルのプラットフォームには適用されません。例えばiPhoneアプリをデザインする場合、アクションを指す言葉は「クリック」ではなく、代わりに「タップ」と表記する必要があります。

15. 日付の代わりに「今日」「昨日」「明日」を使う

今日の前日を指すときには、日付を使用せず「昨日」といいます。UIにも同じ原則を適用できます。日付をいう代わりに、「今日」「昨日」「明日」と言います。イベントの発生時刻を調べる度、ユーザーがカレンダーを開かなければならないようにします。しかし、これらの言葉もまた、現在の曜日を把握していない場合は不正確でわかりづらい可能性があることを覚えておきましょう。

16. 適宜画像を使用する

人間は視覚的な生き物で、視覚情報を解釈する能力に長けています。

状況によっては、言葉のみで表すのはほぼ不可能な場合もあります。そのような場合、画像があってはじめてテキストの意味がわかります。下記は、ユーザーが特定の情報を探すときに役立つ例です。

ユーザーが「バーコード」という項目が見つけづらいことを考慮して、入力フィールドの隣のヘルプテキストが準備されています

まとめ

効果的なUIテキストを書くことにかかる時間と労力に驚いたかもしれません。けれど、必ずやる価値があります。アプリ上のすべての単語が、ユーザーとの会話の一部です。この会話が効果的になるようデザインすることが、デザイナーとしてのゴールなのです。