ハイレベルなWebサイトの持つ条件の1つは、間違いなく優れたUXです。
究極的には、UXが優れているか否かは離脱率ではなくコンバージョン率が増加しているかどうかで判断します。
競争力維持のために、多くの企業がWebサイトのUXに投資しています。ユーザーがWebサイトやアプリケーションを利用するときに、彼らを導き利用を助ける必要があります。
カスタマーサポートを活用する
ユーザーからのフィードバックを受けるには、カスタマーサポートチームを活用することがもっとも速くて簡単な方法です。
チームはユーザーとの会話に多くの時間を費やし、彼らがなにを求めているのか、なにを改善すべきなのかをもっとも良く知っています。
UIが分かりにくいかどうかを知りたければ、カスタマーサポートチームを通して、アプリを利用するユーザーに尋ねてみれば良いのです。
そうすればユーザーからのフィードバックをすぐに得て、作業の優先順位リストに加えることができます。特定の問題がなんであるかにかかわらず、顧客と話をすることで、どのように解決するのかを知ることができます。何が特定の問題なのかに関係なく、ユーザーと会話をすることで、彼らが問題をどのように解決して欲しいと思っているかがわかるでしょう。
オンボーディングを成功させる
オンボーディングを成功させたければ、ユーザーを彼らが思う成功に導く必要があります。その唯一の方法は、ユーザーがなにを成功と考え、製品やWebサイトを通してなにを達成することを望んでいるかを知ることです。
Webサイトを使用するどの新規ユーザーも、成功の定義を持っています。彼らに成功への軌道に乗っていると思わせるべきです。そのためのいくつかのヒントを紹介します。
Webサイトや製品が、最も一般的に利用される役割を理解する
たとえばあなたのプラットフォームは、プロジェクト管理ツールと組み合わせて、生産性向上やユーザーがリモートワーク作業を改善するために使われるとします。
これらはプロジェクト管理ツールだけでも解決できる問題ですが、あなたのプロダクトと合わさることでさらにほかの用途が生まれます。これらはあなたが把握すべき点です。
各ユーザーがなにを「成功」と考えているか理解する
人々は、昇進したり、自己証明したり、問題の関係者を集めたりいなどの目的を持って、製品やWebサイトを使用しています。ただ使用することが目的なのではありません。
UX改善のための簡単なステップは、ユーザーが製品でなにを達成したいのかを尋ねることです。これにより、短期間で多くの変更を行うことができます。
提供するものを最大限活用する方法をユーザーに教える
機能を通して、ユーザーが「成功」に到達することを導く特定の方法を持つべきです。
ユーザーにとってなにが最終目的かがわかったら、Webサイトやツールのフローをデザインして彼らを導くことができます。これは、ユーザーがなにを達成したいと考え、なにを成功と定義しているかを尋ねることで簡単に実行できるものです。
ユーザーに語りかけ、彼らの目的達成を手助けする
サインアップ後にユーザーが費やした時間は、彼らがサイト上でいくつのものに取り組んだか、どれだけ多くの役立つものがあったかを示すものではありません。
ユーザーの行動や使用法が重要です。彼らがどこにいて、どこへ行きたがっているのかを知り、適切に導かなければいけません。
放棄されたカートを改善する
多くのWebサイトは、誰かがコンバージョンしなくなるまで待っています。それからようやく、どのようにユーザーを取り戻すことができるかを彼らに尋ねるのです。
Webサイト上でどのような失敗が起きているのかを明らかにし、ユーザーが購入を止める決心をする前に彼らと話し始めましょう。
顧客サービスを向上させる
ここしばらくの間、ライブチャットやバーチャルアシスタントが騒がれていましたが、最近の技術進歩によって物事はより面白くなるでしょう。
オートメーションを使用することでコストを削減できますが、そのためにパーソナライズが犠牲にならないようにする必要があります。
Webサイトや製品を通した人々の体験を知る
フィードバックがなかったり、あるいは誰かがあなたのプロトタイプのすべてが素晴らしいと言っているならその状況を疑ってください。欠陥を見つけるために十分な時間をかけていないか、あるいは正しい質問をしていない可能性があります。
完璧なものなどないことを心に留めておいてください。常に改善の余地があり、これに対応しなければいけません。
ユーザーは問題について、たいしたことではないと考えているため伝えていないのかもしれません。しかし彼らと会話を始めれば、Webサイトや製品をどのように使い体験しているかについて真の洞察力が得られるでしょう。
ナビゲーションを常に改善する
非デザイナーの友人にWebサイトの利用でもっともイライラする点を尋ねると、目的のものを見つけることができないという回答をよく聞きます。Webサイトのナビゲーションテストなら、簡単に実行しナビゲーション改善につなげることができるでしょう。
10〜20枚のカードを重ねて、あなたのシステムがサポートしているタスクの説明を各カードに書いてください。
次に、カードの裏面に、現在のWebサイトが持つナビゲーションメニューから主要な見出しを書き出してください。
ユーザーにカードを渡し、選んだカードに書かれたタスクを実行する場合に、使用する見出しカードを選択してもらいます。これはツリーテストと呼ばれる手法で、ユーザーの考え方を確認するための多くの手法のうちの1つです。
UXの金鉱は目の前にある
ユーザーが問題について話すときはいつでも、それを問題ではなく機会だと捉えてください。
生の情報は必ずしも役に立つものではなく、会話のうえで常に新しい解決策を思いつくとは限りません。しかし彼らの声に耳を傾けて、それらの情報を問題解決に使用できたときには、時間をかけた以上の価値があります。
ユーザーと会話することは、ユーザーとあなたのどちらにとっても良いことです。ユーザーは助けを受けることができ、自分たちの声に耳を傾けて貰えていると感じます。また製品に直接影響を及ぼすことができる可能性もあります。
一方であなたは、現実の使用状況で製品がどのように使用されているかや、改善の方向性を知ることができます。最悪の場合でも、バグを修正して短期的な問題を解決します。
もっとも良いときには、UIとUXあるいはまったく新しい機能の面で大きな飛躍を遂げることができます。デザイナーはこれらの飛躍を喜びます。このような大きな飛躍は、ユーザーが実際に会社の製品やWebサイトに魅力を感じていることを意味するためです。
UXを取り組むデメリット
UXは手間のかかるプロセスです。多様な要素が絡み、対処すべき多くのステークホルダーがいます。また、自分自身の考えや基準に合ったものを作りたいといった希望もあります。
ユーザー体験の完璧なプロセスは、ひと晩では達成できません。時間がかかります。しかしUXを評価し、継続的に改善していくことはとても重要です。毎回最終版リリースを振り返り、いくつか自分自身に質問してください。
インタラクションを改善する必要はありますか? なにが効果的で、効果がないのかを知り改善しましょう。チームの誰もがあなたのビジョンを理解しましたか? ホワイトボードに書き出してやるべきことを確認したり、チームメンバーとコラボセッションを実施してください。
ユーザーの誰もが製品をどう使うべきか知っていましたか? 彼らに話を聞けば、なにが問題かがわかるでしょう。もっと多くのユーザーテストが必要ですか? 会社から5人を引っ張ってきて、コーヒーをおごる代わりに簡単なユーザビリティテストに協力してもらいましょう。
まとめ
イノベーションは信頼を飛躍的に伸ばすよりも、物事をより良くする役割が大きいものです。イノベーションを活用し、ユーザーに、サービス、ビジネス、製品との新しい対話方法を提供する必要があります。
Webサイトは、ユーザーニーズに適応し、ある程度他社のやり方にも合わせなければならないときもあります。
しかしユーザーが期待していることにも答えなければいけません。成長したいのであれば、イノベーションが重要であることを理解し、受け入れなければいけません。そしてイノベーションの取り組む方法や、効果的な方法を知る必要があります。
もしイノベーションを取り入れる行動が、成功につながるであろうプロセスに基づいているなら、それを優先してください。必ず進んでイノベーションを取り入れれば、他の誰よりも優位に立つことができるでしょう。
そして最後に何より、そのような思考ができる余地をあなたのWebサイトのミッションに組み込み、将来的な発展へと備えましょう。