UX MILK編集長の三瓶です。昨年の12/5(火)にテックファーム株式会社さんとのコラボレーションにより、「Design Thinking Square」というイベントを開催しました。
先日UX MILKでもお知らせしたように、好評につき続編も決まりましたので、改めてイベント開催の経緯や実際どう開催したかについて、お話したいと思います。
Design Thinking Squareのコンセプト背景
勉強会というと、プレゼンテーションを聴講するタイプのものが多いですが、聴いているだけではなかなか自分の仕事の実践に結びつかないのが現実です。そこで今回は開発の現場でデザインシンキングを積極的に推進されているテックファームさんと、より思考力を「鍛える」ことができるようにイベントを企画しました。それがDesign Thinking Squareです。
聴講イベントだけでは物足りなくなってきている
普段僕はUX MILK主催でUX JAMやUX MILK Workstyleというカジュアルな勉強会イベントをやっていますが、どちらも交流に重きをおいています。プレゼンなどのコンテンツに対してより主体的に向き合うためのひとつのアプローチとして、オールスタンディングにしたり、交流会を多く挟んだり、コミュニケーションを重視した設計が好評を博しています。
これらのイベントはUXデザインへのエントリーとしてはよいのですが、UXデザインが徐々に浸透していく中、その先の実践と言う意味では少し物足りない、という声がちらほら上がってくるようになりました。これは僕自身も感じているところです。
実際に手を動かして参加するという点では、ワークショップが一番近いのですが、カジュアルな場づくりをしてきたUX MILKがやるなら、典型的なワークショップとは少し違った形が模索できるのではないかと思っていました。
ジムに行くかのように「鍛える」
そんな折、テックファームさんと合同でイベントをやるご縁があり、企画ブレストをするようになりました。同社はデザインシンキング(デザイン思考とも言う)を業務に積極的に取り入れてらして、イベントをやるならそういった題材にする、ということだけは決まっていました。
デザイン思考とはそもそも、事業創出などにおいてイノベーションをもたらすためにあるものなので、一方的に教わりに行って身につくようなものでもありません。ならば、「学校」のようなものより、実際体を動かしに行く「フィットネスジム」のようなもののほうが近いよね、という風に話がまとまっていきました。
来場された方がひたすら思考のトレーニングをして帰っていくようなイベントにできないか? というのが今回のDesign Thinking Squareの原点です。
Design Thinking Squareの流れ
さて、ここからは実際にどう開催したかをお話しします。
イベント自体はテックファームさんの会議室をすべて使用し、各会議室(以降ルーム)にそれぞれテーマを設け、来場者は部屋を出入りしながらワークしていく形を取りました。
リーンキャンバスを分解したルーム設定
各ルームのテーマは事業創出などでよく用いられる「リーンキャンバス」の項目を分解したものとなっています。本来9項目あるところ、「問題」「顧客」「価値」「優位性」「解決策」の5つを抜粋して、各ルームに割り振りました。
来場者さんには好きなルームを選んでもらい、それぞれ割り振ってある項目の観点から短時間のブレストをしてもらいます。
各ルームで「発散と整理」を繰り返す
本編のフローは以下を1セットとして進めていきました。
このわずか15分のセットを「共通テーマ」で3セット、休憩を挟んで「フリーテーマ」でもう3セットと、計6セットやりました。どのルームを選ぶのは自由で、毎回ランダムに参加者の方々が各ルームに集まり、発散と整理を繰り返しました。
テーマ設定に関してはまずは共通テーマとして「不在配達問題」について考え、後半は各ルームで自由にテーマを設定できるようにしました。
各ルームにはテックファームの社員さんがファシリテーターとしていらっしゃったのですが、基本的には参加者の方が主体的に進めていただけるような雰囲気作りを重視しました。
短距離走を何本も連続でやるイメージですので、当日は皆さんいつも以上に短期間で頭を使ったのではないかと思います。終わったあとのロビーでは「脳が疲れた」「頭が筋肉痛」などの声も上がっていました(笑)。
開催を終えて
かなり新しいタイプのイベントで、実際ちゃんと皆さん各ルームに入ってすぐにワークを始められるか、など不安はたくさんあったのですが、皆さんの積極的な姿勢もあって、滞りなく終えることができました。
どのルームでも議論は盛り上がっていましたし、ルーム移動の際も「次どこ行こうかな〜」と楽しそうに移動していく方もいて、非常にライブ感があって、良い試みとなったと思いました。
15分1セットを短時間でどんどん回して、次々と発散と整理をこなしていく来場者の皆さんは、さながら筋トレで自分で追い込むアスリートのようでした(笑)。
ご参加頂いた皆さま、運営のテックファームの皆様、改めてありがとうございました。
※テックファームさんでもイベントレポートがこちらに上がっていますので、併せて読んでみてください!
次回開催
先日UX MILKでも告知しましたが、次回開催は3/6(火)になります。テーマは少し変えますが、内容はほぼ今回のレポートと同じものになります。思考のトレーニングをしたい方、ぜひふるってご応募ください!
概要
【日時】3月6日(火)18:30~21:45 (18:15 open)
【場所】テックファーム株式会社
【住所】東京都新宿区西新宿3‑20‑2 東京オペラシティタワー23F
【費用】¥3,000
応募定員
定員20名
応募期限
2月22日(木) 23:59まで
※参加可否ついては2/27(火)の深夜にご連絡いたします。
イベントの詳細につきましてはこちらもご覧ください。
http://uxmilk.jp/70956